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2013年5月22日 (水)

加藤楸邨の句を掛け軸に

20130521_004s 小学校の恩師、高木昭子さんの家で、加藤楸邨の句が2種、飾ってあるのを見て、是非にとお願いしました。一つが代表作の「木の葉ふりやまずいそぐないそぐなよ」でした。冬枯れに向かって、木の葉が落ちるさまを歌ったものですが、私には「戦争に駆り立てられて次々に若者が出征してゆく、そんなに死に急いでどうするの、もっと命を大事にして」といった思いが浮かんできてしまいます。もう一つが「幾人をこの火鉢より送りけむ」、楸邨が教授をしていた頃第二次世界大戦に、学生の招集がかかって、次々に別れの挨拶に来る、火鉢を間にして何を語るでもなく、淡々と学生は挨拶をして去っていった」という句です。高木さんは当時、東京の女学校で教えていた楸邨から、この歌の意味を直接聞いたのだそうです。楸邨はこの歌を詠んで聞かせたあと、絶句してうつむいたまましばらく言葉が出なかったそうです。するとあちこちから「ぐすん、ぐすん」と啜り泣きが始まって、しまいには学級全体が声を出して泣き出してしまったのだそうです。昭和18,19年頃、終戦まぎわのことだそうです。この句は書の出来がいまいちとのことで、最初の一句を表具してくれました。床の間に飾って楽しんでいます。 こんな悲しい歌が二度と詠まれる事のないような国にしていかねばと思います。

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